数ある罠カードの中でも5本の指に入ると言ってもいい汎用性と高い除去能力を兼ね備えた《奈落の落とし穴》ですが、強いが故にこのカードは数々の制限改訂の荒波を乗り越えてきました。
今回は《奈落の落とし穴》登場から、現在に至るまでの道程と価格遷移、そして最後に効果についておさらいしていきたいと思います。
奈落の落とし穴が登場したのはなんと今から15年以上前!
〈Mythological Age -蘇りし魂-〉という2001年11月に発売のブースターパックでノーマルレアとして初収録されました。
その後、数々のストラクチャーデッキやゴールドシリーズで収録されており、現在手に入れることはそれほど難しくありません。
発売から約1年後にライバルの《緊急脱出装置》が登場。
驚異的な汎用性を保ちながらも、2009年後半までは無制限カードでした。
09/09に初めて準制限カードに指定され、強力なライバル《神の警告》も登場。
更に、このカードの発動条件を満たさずに特殊召喚できる《真六武衆-シエン》が登場し、ライバルの《神の警告》に完全にお株を奪われることになります。
その後、しばらく低迷が続きますが「ペンデュラム召喚」の誕生や《フレシアの蟲惑魔》の登場により《狡猾な落とし穴》などと共に採用率が高まっていったにも関わらず15/10に制限解除となりました。
汎用性の高さの割には、それほど激しい規制を受けなかった《奈落の落とし穴》ですが、価格はどうなっているのでしょうか?
先述の通り、2017年2月現在で計13シリーズに収録されているカードなので、いくら汎用性が高く、需要があったとしても、その価格はそれほど高くなりませんでした。
中でもGoldSiriesに登録されたことが大きかった大きな理由になったかもしれません。
美品であっても1枚100円前後で購入できるでしょう。
最後に《奈落の落とし穴》の効果をおさらいします。
(1):相手が攻撃力1500以上のモンスターを
召喚・反転召喚・特殊召喚した時に発動できる。
その攻撃力1500以上のモンスターを破壊し除外する。
単純そうな効果に見えて、実は奥が深い《奈落の落とし穴》ですが、本章ではその効果でチェックしておきたいポイントについておさらいします。
同系統の罠カードである《落とし穴》や《次元幽閉》は対象をとるカードであることに対し、このカードは対象をとらない効果です。
【Kozumo】や《CX 熱血指導神アルティメットレーナー》を相手にした場合も問題なく除去することができます。
特に前者に対しては墓地での効果発動を許さないため、メタとして機能します。
・対象にとれないカードに対して有効。《緊急脱出装置》に勝る。
・破壊したカードを墓地利用されない。《神の警告》に勝る。
・ライフコスト不要。《神の警告》に勝る。
・同時に召喚されたすべてのモンスターを除外可能。ペンデュラム召喚に対して有効。
・《フレシアの蟲惑魔》から使用可能
・破壊を挟むため、破壊耐性があるカードには効かない。《緊急脱出装置》に劣る。
・1500未満のカードは破壊できない。《収縮》で回避される。《神の警告》に劣る。
・召喚時の誘発効果は使用されてしまう。《神の警告》に劣る。
最後に弱いところについて説明してしまいましたが、汎用性があり強いことには間違いないです。
環境や仮想敵を見据えて、競合の《緊急脱出装置》や《神の警告》とのバランスをとって採用可否を決めたいところですね。
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