「ヤベェ!事故った!」とか良く言いますが(言ってるのを耳にしますが)、一体どの様な状態を事故と言うのでしょうか。
遊戯王や数多のTCGで言う「事故」とはどう言う意味でしょうか?
遊戯王wikiでは以下の様に記載されています。
手札に極端な偏りが起こり、デッキが機能しない状況のこと。
具体的には、手札の中に腐ったカードが多く存在していたり、特定のコンボパーツが揃わず、無理に動くと効率が悪い展開をせざるを得なくなる状況などを指す。~中略~
手札事故の最大の問題は、行動の選択肢が狭まってしまうことである。
例えば、モンスターカードだけなら1体を通常召喚してターンを終了せざるを得ず、魔法・罠カードだけなら相手の直接攻撃を覚悟しなければならない。
つまり、対戦相手が知っていようがいまいが、自分がディスアドバンテージを負っているも同然の状態なのである。
だそうです。
要約すると「手札が偏って、デイスアドバンテージを伴う動きをしないと、不利な状況に追い込まれる状態」
って感じですかね。
(ディスアドバンテージを伴う動きをしている時点ですでに不利な状況なのですが・・・。)
しかしながら、今の環境って、アドバンテージを取れて当たり前じゃないですか。
《十二獣の会局》なんて、手札1枚から4,5アド取れますしね。
なので、"事故ってる"という状態を
「よりディスアドバンテージを負わない状況」
ではなく、
「自分が思った通りの動きができない状況」と定義した方が、
絶対的な評価ができて、合理的なのではないかと思います。
だって、前者で定義してしまった場合、
「環境トップのデッキ=もっとも事故りにくい」
になってしまいますからね。
それじゃつまんないです・・・(´・ω・`)
手札を全部消費してでも《光の創造神 ホルアクティ》を特殊召喚さえできれば勝ちです。(たとえ悪い)
まぁ何が言いたいかというと「自分がやりたいコンボができれば、それは事故っていない」ということですね。
なので「事故る」「事故らない」は使うデッキによって定義が違うわけで、
逆に言うと自分で自分のデッキが事故っている状態を定義しなけばいけないわけです。
「《十二獣ドランシア》を立てられなかったら事故ってる」「《真竜剣皇マスターP》を立てて除去カードを伏せられなかったら事故ってる」とか。
事故っていない状態を定義した上で、その状態がどれだけ優位性を得られるかがそのデッキの強さだと思います。
つまり、
D:事故ってない時に得られる優位性
Ap:事故る確率
とするならば、デッキの強さ(Ds)は
Ds = D(1.00 - Ap)
となるわけですね。
次に事故っているという状態の定義をします。
僕のデッキに於ける「事故っている」という状態の定義を以下としたいと思います。
ちなみ僕の今のデッキはハーピィ十二獣です。(あくまでメインはハーピィ)
■モンスター 21枚
3《ハーピィ・クイーン》
3《ハーピィ・チャネラー》
3《ハーピィ・ハーピスト》
1《ハーピィレディ1》
2《増殖するG》
3《幽鬼うさぎ》
3《十二獣 モルモラット》
1《十二獣 ヴァイパー》
1《十二獣 サラブレード》
1《十二獣 ラム》
■魔法 計12枚
3《ヒステリックサイン》
1《万華鏡-華麗なる分身-》
1《ハーピィの狩場》
1《ハーピィの羽根箒》
1《ブラックホール》
3《十二獣の会局》
1《演舞-「天キ」》
1《炎舞-「天枢」》
■罠 7枚
0《マジカル・シルクハット》
1《神の警告》
1《神の宣告》
1《ゴッドバードアタック》
3《ハーピィの羽根吹雪》
1《ヒステリックパーティ》
■エクストラデッキ 15枚
1《十二獣 ハマーコング》
1《十二獣 ダイグリス》
1《十二獣 ライカ》
1《十二獣 ワイルドボウ》
2《十二獣 ブルホーン》
2《十二獣 ドランシア》
1《魁炎星王-ソウコ》
1《外神ナイアルラ》
1《迅雷の騎士 ガイアドラグーン》
1《鳥銃士 カステル》
1《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》
1《No.39 希望皇ホープ》
1《深淵に潜むもの》
先行初手で以下の4つのうち2つ以上当てはまる場合を事故と定義する。
1.手札誘発以外のモンスターが1枚以下(サーチやリクルートにより場に出せる場合はこれに含まず)
→モンスター2枚は無いとキツい・・・。
2.同名カードを2枚以上引く(チャネラーで処理できればこれに含まず)
→2枚あって嬉しいカードはあまり無い。3積みしすぎるとこの確率が上がる。
3.手札誘発カード(増殖するG,幽鬼うさぎ)と相手の動きを抑制するカード(神の警告、神の宣告、ゴッドバードアタック、ハーピィの羽根吹雪)を0枚か4枚以上
→ノーガードorガードだけになってしまう。
4.十二獣モンスターとそれらのサーチ、リクルートカードを合計4枚以上持っている
→十二獣に偏り過ぎ。展開は出来るが後が続かない。
こんな感じですかね。
私のデッキは上級モンスターがいないので事故率は低い方だとは思いますが、その分爆発力もそこまで高く無いです。
アドバンテージをジワジワ取っていって競り勝つ感じですね。(勝てればいいのですが)
前章では事故とは何なのかについて解説しましたが、そこでやっぱり気になるのは
「どうしたら事故率を下げることができるか?」ではないでしょうか。
「事故を減らしたい」・・・万人が思うことですが、
上記の定義に当てはめると、そう単純に考えるべきでは、ないかもしれません。
先ほどの公式を思い出してください。
Ds:デッキの強さ
D :事故ってない時に得られる優位性
Ap:事故る確率
Ds = D(1.00 - Ap)
ポイントは「”事故る”という状態を定義するのは自分である」ということです。
つまり、”事故る”という状態を”先行初手でモンスターカードが引けなかった場合のみ”とするならば、
40枚デッキの半分をモンスターカードで占めているデッキであれば、事故る確率は約2.4%です。
非常に低い事故率ですが、”先行初手でモンスターカードが引けなかった場合のみ”を事故と扱う
ということは、逆にに言うと、”1枚でもモンスターを引いていれば、そのデッキは回っている”ということです。
回っていると定義した状態で得られる優位性が変数”D”となるのですが、お察しの通り、ただ
”1枚モンスターを引いている”という状態はそれほど優位性を得られる状態ではない
デッキがほとんどだと思います。※十二獣などの、一部壊れテーマを除きますが・・・。
つまり、”事故る”という状態の定義のハードルを下げれば下げるほど、”D”(非事故時の優位性)は並行して下がっていきます。
Apを下げる
↓
Dがざる
ですね。、
よって、”事故らないようにすること”をまず考えるのではなく、”事故らなかった時の優位性が高い”デッキを、まずは目指して
その中で、事故率を下げる構築にした方が良いのではないかと思います。
(自分に甘くすることで”事故っていない”というシチュエーションはいくらでも作れる。)
・・・と、話がずれましたが、次の記事では一定の優位性を保ちつつも事故率の低いデッキの作り方(考え方)を解説します。
[…] 前回は手札事故とは何かについて解説しました。 […]