今回はサイドデッキ構築応用編ということで、前回はお話できなかった
3つの観点
について触れて行こうと思います。
前回のサイドデッキ構築 基本編では以下の点について説明しました。
上記の観点はサイドデッキに対する基本的な考え方で、
サイドデッキを組んだことが無い方に対する導入編としては重要ですが、大会などで勝つためにはこれだけでは不十分だと思い、
本記事を作成しました。
本記事で説明するのは以下の観点です。
・ETED用のカード
・ドロー加速
・伏せ除去
順に見ていきましょー!
ETEDでは既定のターン数(4ターン)が経過したときのライフ差で決着がつきます。
つまり、相手に1ダメージでも与えられれば、後は自分のライフを守り切れば勝利です。
通常は有利になりやすい先攻プレイヤーはETEDではバトルフェイズが1度しか行えない為、EDに入る際の先攻後攻選択は慎重に行いたいところです。
そんなETEDで、有利に立ち振る舞えるようにするカードの種別として以下の3種類があげられます。
それぞれ見ていきましょう。
相手の攻撃を防ぐ《威嚇する咆哮》等を採用する事で、相手のバトルフェイズを実質スキップさせ、ETEDを切り抜けるという作戦です。
以下は相手の攻撃によるダメージを回避するためのカードです。
《威嚇する咆哮》
《和睦の使者》
《超電磁タートル》
《仁王立ち》
→(2)の効果で対象に取ったモンスターがフィールドから離れた場合、相手は他のモンスターだけでなく、直接攻撃も行う事ができない。
《覇者の一括》
《一時休戦》
→効果ダメージにも対応。が、自分もダメージを与えられなくなる。
《ホーリーライフバリアー》
バーンダメージであれば戦闘ダメージと比べて、相手の盤面に左右されずに相手にダメージを与えることができます。
単体で且つ、発動条件やコスト無しで使用できる魔法罠のなかで最もダメージを与えられるのは《ご隠居の猛毒薬》です。
モンスターの中で最も使いやすいのは、召喚権を使わずに1000ライフを与えられる《ファイヤークラッカー》辺りでしょうか。
《ファイヤークラッカー》
→ドロースキップ効果もターン数が限られているET,EDであれば気になりません。
バーンダメージを与えるモンスターの中には、これ以外にも戦闘を介したり召喚権を使ってダメージを与えるモンスターが居ますが、ETEDに関しては《ファイヤークラッカー》が一番使いやすいと思います。(《墓穴の指名者》の的になるという欠点もありますが)
《時械神ミチオン》の4000バーン(ライフポイントを半分削る)もかなり魅力的ですが、こちらは召喚権+戦闘を介するのでダメージを与えるハードルが高くなります。
《時械神ミチオン》
バーンダメージを与えるカードの一覧については→バーンデッキを参照
次に回復カードについてです。
通常のデュエルでは直接勝利につながらない回復効果より、ライフを削り切って勝利することができるバーンダメージの方が優先されがちですが、ETEDにおいては「ライフ差」で決着がつくため、回復とバーンを同等に扱うことができます。
また、遊戯王カードはバーンによって与えられるダメージの数値より、ライフポイントを回復する数値の方が多めにデザインされているので、ETED用のカードとして考える場合は、回復カードを用いた方が合理的です。
それもあってか、しばしば環境でもETED用のカードとして以下のカードが採用されることがあります。
ETED用のサイドデッキカードについての説明は以上です。
これらのカードで、ETEDを上手く立ち回りましょう!
注意1:遅延行為は良くない
これらのカードを使うために故意に思考時間を長く使う、挙動を遅くする、トイレに籠る、等の遅延行為は良くないと思います。(この点に関しては様々な意見があると思うので、ここでは「私は良くないと思う」という事だけお伝えしておきます)
注意2:禁止カードになっていることも!?
上記で紹介したカードはCSやWCS(店舗代表決定戦、ブロック代表決定戦、選考会)等では、特別レギュレーションにより使用できないことがあるので、使用する場合は事前に大会HP等で確認しておきましょう。
SPONSORED LINK
環境読みが追いついておらず、サイドデッキに入れたいカードがない場合や、メインデッキで環境メタカードを多めに採用している場合におすすめなのが、このドロー加速カードを採用するという考え方です。
ここでいうドロー加速カードとは、《成金ゴブリン》や《闇の誘惑》、《トレード・イン》等の(できれば相手の手札を増やさずに)自分の手札を交換するカードです。
本来であれば、先述の通り相手の動きを妨害するカード(対策カード)を採用したいのですが、群雄割拠な環境では様々なデッキと遭遇するので、相対するデッキによっては「このカードを抜きたいんだけど、サイドデッキのどのカードも刺さらない…」という事態になります。
また、自分のデッキとの兼ね合いで影響力の強いカードをそもそも採用し辛いという場合もあります。(《王宮のお触れ》《王宮の勅命》《虚無空間》《魔封じの芳香》《インスペクト・ボーダー》等)
そようなリスクの緩和するための潤滑油(オールマイティ枠)として、敢えてドロー加速カードを採用するという考え方です。
もちろん初動札を増やすという方法もアリなのですが、「召喚は1ターンに1度まで」という遊戯王のルールや「このカード(の効果)は1ターンに1度までしか使用できない」という誓約がある以上、初動札が被るリスクもあるので、デッキ全体の初動札と妨害札のバランスを取るという意味でも、ドロー加速カードは悪くない働きをしてくれます。
SPONSORED LINK
相手のメインギミックが伏せカードに頼らないようなデッキであったとしても、
マッチ2戦目以降は《サイクロン》や《ツインツイスター》を始めとする伏せ除去カードを採用すべき
という考え方があります。
これは特に環境デッキを使用している場合に言えることなのですが、マッチ2戦目以降は相手も何らかの対策をしてくることが考えられます。
この時、対策する側として考えるのが「どうせだったら1枚で決着がつくレベルのカード」を採用したいと思うはずです。
なので、環境対策をしよう思ったら「環境デッキに刺さる永続魔法、永続罠、フィールド魔法」などの、ずっとフィールドに居座り続けるカードを採用したくなるんですね。
これらを除去するための手段として《サイクロン》等のバックを割るカードをある程度採用しておいた方が良いという考え方です。
永続系のカードを張られないとしても、最近では《墓穴の指名者》や《無限泡影》などの、2ターン目以降は伏せることになるカードの採用率が高いので、バック除去カードが完全に腐ることは少ないです。
また、バック除去だけでなく《インスペクト・ボーダー》や《虚無魔人》等の対策手段として《精神操作》や《深淵の宣告者》などのモンスター除去カードの採用も特に後攻用のカードとして有効です。
まとめ
サイドデッキ構築 応用編として、ETED対策、ドロー加速、伏せ除去について説明させて頂きました。
これらに加えて前回ご説明した「環境対策」、「先攻後攻」、「スイッチ」など、サイドデッキ構築にはいろいろな考え方があります。
15枚の枠内で、これらの要素を全て含ませることは不可能なので、どれかを選択することになります。
どれを選ぶにしても、相手を出し抜けるような、自らが納得のいくサイドデッキを組んでいきたいものですね!
ただ、そうは言ってもぶっちゃけサイドデッキ構築はすごく難しいです(^_^;)
納得のいくプランができたとしても、実際にサイドチェンジした後にデッキを回してみたら「初動が引けなくなった!!」だったり、逆に「サイドデッキから入れたカード全然引けない!」となることは普通にあります。(これはある程度割り切るしかないですが)
この様にサイドデッキ構築やサイドチェンジのプランを考えるのは非常に難しく「慣れ」が必要な作業ですが、これが遊戯王のやり込み要素だったりもするので、難しい中でも楽しみながら、サイドデッキを組んでいきましょう!
コメントフォーム